瘀血とは
瘀血を改善し、病を防ぐ
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- 瘀血って、なに?
- 私たちの体には、血液が循環しています。酸素や栄養を全身に運んで、身体の機能を保ち、生命を支えています。ところが、この大切な役割を担っている血液が、汚れたり、粘度が高まって流れにくくなることがあるのです。そのような血液ドロドロ状態を中医学では『瘀血(おけつ)』と呼んでいます。
- なぜ瘀血になるの?
- 現代人の生活には、瘀血になる要因がたくさんあります。偏った食事──肉や揚げ物など油っぽい食事に偏ると血液はネバネバに。不規則な生活やストレス——血液の貯蔵・循環をつかさどっている肝臓の働きが悪化。運動不足や過労も血流を悪くして瘀血の原因となります。
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- ドロドロ血液
- 赤血球が凝集して、血液が流れにくくなります。
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- サラサラ血液
- 赤血球はサラサラで、血液の流れもよい状態です。
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- 瘀血になると、どうなるの?
- 瘀血の状態になると、体全体が酸欠および栄養不足になり新陳代謝が低下。内臓や脳の働きが悪くなり、さまざまな不調を引き起こします。 ●顔、唇、歯茎の色が暗い ●皮膚に艶がなく、シミ、アザができる●肩こり、関節痛、筋肉痛、頭痛 ●思考力低下、物忘れ、イライラ●子宮内膜症、子宮筋腫、不妊 ●高血圧、高脂血、糖尿病 さらに瘀血が悪化すると、血管をふさいで血液の流れを止めてしまい、狭心症や脳梗塞などの重い循環器疾患をもたらす心配もあります。
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- 瘀血を改善する
- 瘀血の改善には、血行を促進し、血の巡りをスムーズにすることが大切です。中医学では、これを「活血化瘀(かっけつかお)」と呼び、専門の「活血化瘀薬」があります。血液が滞るのを抑制する力をもった各種生薬で処方されており、血流をイキイキとさせるのはもちろん、瘀血の改善にも優れた効果を発揮します。
また、瘀血対策には毎日の生活習慣が大切です。適度な運動、十分な睡眠、冷え防止、イライラせずリラックスし、ストレスを溜めないこと。食生活では、できるだけ規則正しい時間に、いろいろなものをバランスよく食べましょう。
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- 日々の生活の中に、適度な運動を取り入れましょう。ウォーキングやストレッチ、健康体操など体力に見合った適度な運動は、血行を促進し、血流を改善させます。新陳代謝も活発になり、体の抵抗力も高まります。
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- 体を温めることは、血行促進に効果的です。お風呂はシャワーだけですまさず、バスタブにお湯を張って浸かりましょう。38℃程度のぬるめのお湯で、じっくりと半身浴するのが理想です。
またツボや経絡を刺激するのも血行促進効果があります。指で押さえてみて気持ちいいところを指圧したり、軽くマッサージするだけでも、血液循環の改善につながります。
- 体を温めることは、血行促進に効果的です。お風呂はシャワーだけですまさず、バスタブにお湯を張って浸かりましょう。38℃程度のぬるめのお湯で、じっくりと半身浴するのが理想です。
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- イワシやアジ、サバ、カツオなどの青魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には血液をサラサラにする効果があります。またホウレンソウやトマト、ネギ、タマネギ、青シソなどの野菜には、血小板の凝集を抑制し、血液をサラサラに保つ働きがあることがわかっています。このほか、海草類、キノコ類、大豆製品も効果的です。
しかし、たくさん食べればいいというものではありません。いずれも効果は長続きしませんので、小量でも毎日のメニューに取り入れて、バランスよく摂取するようにしてください。
- イワシやアジ、サバ、カツオなどの青魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には血液をサラサラにする効果があります。またホウレンソウやトマト、ネギ、タマネギ、青シソなどの野菜には、血小板の凝集を抑制し、血液をサラサラに保つ働きがあることがわかっています。このほか、海草類、キノコ類、大豆製品も効果的です。